年齢到達って、誕生日じゃないの⁉一日生れとそれ以外

4月1日生れと、4月2日生れって学年が違いますよね！

そう、4月1日生れのひとは、ひとつ前の学年になるんです。

小学校入学で1年違うと、頭も体も発達具合はずいぶん違うだろうなと、ふと思いました。

今回は、誕生日が1日生れの場合の、年金制度の加入期間や受取りについて考えていきます。

ポイントは、「法律上、年齢到達は、誕生日の前日です」

具体的に、「4月1日に生まれた場合、1歳の年齢到達は翌年の3月31日です」

根拠となる法律の条文

◎出典　e-gov 法令検索

ちゃんと、法律があるんですね。

➀を見ると、「年齢は出生の日より之を起算す」だから

4月1日生れの場合、生まれた日を1日目と数えると、365日目が翌年の3月31日です。

そこが1年経過した日、つまり年齢到達となるんですね。

国民年金は、20歳に到達した月から、60歳到達した月の前月まで加入します。

Aさんの生年月日は昭和31年4月1日です。

すると、法律上は昭和51年3月31日に20歳到達となる為、国民年金は昭和51年3月から加入します。

では、いつまで加入するのか？

60歳の年齢到達は平成28年3月31日なので誕生月の前月、つまり平成28年2月分までです。

昭和51年3月から平成28年2月分でちょうど40年になりますね。

Aさんは、国民年金の加入のみとします。

すると、65歳から受給できます。

具体的には65歳到達月に権利が発生し、受取れるのは到達月の翌月分からです。

令和3年3月31日が到達月なので、その翌月の4月分から受取れます。

誤解がないように、

年金は偶数月に2か月分ずつ後払いです。

早くて、4月5月分が6月支払いでしょう。

初回の支払いは、請求から3～4か月後です。

奇数月に支払われることもあります。

最後に、4月2日生れのBさんとの比較を載せておきます。

Aさん：昭和31年4月1日生れ

Bさん：昭和31年4月2日生れ

年金を受け取る際、同月生れなのに

「一日生まれのひとは、当月分から受取れて得をしている⁉」

みたいな、よくある話、

もう、理由はお分かりですね！

そう、「一日生れ」のひとは、国民年金の加入もひと月早いんです。

理屈が分かると、すっきりしますね。

余談ですが、「年金はいつまでもらえるの？」と聞かれることもあるので…。

生涯、受取れます。

参考

根拠となる国民年金法の条文

（被保険者期間の計算）

第十一条　被保険者期間を計算する場合には、月によるものとし、被保険者の資格を取得した日の属する月からその資格を喪失した日の属する月の前月までをこれに算入する。

（支給要件）

第二十六条　老齢基礎年金は、保険料納付済期間又は保険料免除期間（第九十条の三第一項の規定により納付することを要しないものとされた保険料に係るものを除く。）を有する者が*六十五歳に達したときに、その者に支給する。ただし、その者の保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が十年に満たないときは、この限りでない。

（*六十五歳に達したときに、その者に支給する。→これは、権利が発生するという意味で、実際には到達月の翌月分からです。）